平成29年論文式試験 租税法

はじめに

今年の本試験についての個人的な感想を書いていきます。
あくまでも「感想」に過ぎないので、現在勉強されている方にとって
役立つ記事になるかは微妙です。

 

注意事項

※本記事は平成29年論文式試験の具体的内容に言及します。
 本試験問題を練習で解くつもりであるという受験生の方は注意してください。

※自己採点についてはTACの解答速報を主として参考にしています。

第1問 問題

第1問の理論問題は、小問1が法人税3問、所得税1問、そして小問2が法人税2問、所得税2問、消費税1問という構成でした。

特筆すべき点として、今までの論文式租税法では問題の設定は直近の事業年度(今年の試験であれば平成28年3月決算)であることが通例だったのに対して、過年度の税務が問われたということが挙げられます。

この点に関して、改正があった論点である「問題1」の「問1」については、TACと大原とで解答速報が異なっており、受験生にとっても難問だったといえるでしょう。 

全体としての難易度は例年並みかやや難といったところだと思いました。

TACのボーダー予想では、合格ラインは6割とのこと。少し高めの予想のようにも思いますが・・・

第1問 感想

問題1の問1と問2はほぼ全滅ですかね。問1は前述のように難問であり、没問となった可能性もあります。問2は、結論は合っていたものの、根拠条文がまるで見当違いのところを挙げていたので、部分点はほとんど貰えないかもしれません。問3と問4については、根拠条文含め完答できたと思います。

問題2については、○×はすべて正答。根拠条文について、⑤がやや不十分かなという感じです。

以上から、問題1が20点中8~9点。問題2が20点中17~18点。

第1問全体として、素点ベースで7割弱くらいの得点ではないかと予想しています。

第2問 問題

計算問題の構成も例年通りで、法人税30問、所得税15問、消費税15問でした。昨年の本試験が、法人税がやや難しく、所得税が得点源という感じであったのに対して、今年の問題は法人税が得点源、所得税が難しいという印象でした。

全体のボリュームは、これも前年通りですべて解ききるのはややしんどいという量でした。

第2問 感想

租税法はどういう順番で問題を解いていくか人によって戦略が異なると思いますが、
私の解き順は、理論(40分)→法人税(40分)→消費税(20~25分)→所得税(15~20分)という感じです。

ただ、本番では上記の想定より少しずつ遅れてしまったので、最後の所得税にかける時間が10数分しかなくなってしまいました。

そのため、今回所得税の問題が難しかったのは、個人的にはむしろラッキーであったと言えますね。

自己採点では、法人税が30点中24点、所得税が15点中5点、消費税が15点中10点という結果でした。計算での素点合計は60点中39点です。

自己採点 予想

全体としての素点予想は6割~6割5分といったところ。租税法に関してはかなりアドバンテージがとれたと思っています。

偏差値ベースでは50台後半になると予想します。

※予想と実際の比較は合格発表後に書いてみるつもりです。